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2020.01.21

ストレッチでテニススキルが向上する

無題のデザイン (6)サイズダウン

 「ストレッチは大事だと思いますか?!」。おそらく多くの人が「はい」と答えると思います。続いて「なぜストレッチをしますか?!」と質問すると、「怪我の予防」「ストレッチをした方が、身体が動きやすい」「リラックスできる」「なんとなくやった方が良いと思っている」「コーチにやれと言われた」。このように回答する人もいると思います。ここで今回のトピックに挙げた「ストレッチでテニススキルが向上する」が出てきます。

 ストレッチをする事で怪我の予防に繋がる。身体が動かしやすくなる。リラックスする。これらはストレッチをやる意味としては正しいです。しかし、今回はストレッチをする事で、テニススキルが向上することをテーマにしています。この場合、「なぜストレッチをするのか?」という問いに「関節可動域を広げるため」とします。関節可動域?!難しく聞きなれない言葉なので、関節可動域について簡単に説明します。

 関節可動域とは、関節の動く域(幅)を指します。すごく簡単に言うと、どれくらい関節が動くか?!です。例えば肘だったらどれくらい曲がり、どこまで伸びるか?!といった具合。関節は骨と骨の接合部分。肩とか手首、膝といった具合です。関節可動域が狭い=体が硬い、と表現できます。当然、関節可動域が広い=体が柔らかい、と表現できます。

 ストレッチを行い、関節可動域を向上させることで、テニススキルに大きな影響を与えます。例を挙げればきりがありませんが、例えば、あなたの股関節が硬いと仮定してのコートカバー。対戦相手に、遠い場所にボールを打たれ、必死に追いかけるシーンを想像してみてください。しっかり踏み込んで打つことができないボール。ギリギリ追いつくことがやっとのボール。そこであなたはどうしますか?!必死に手を伸ばし、ラケットを出し、ボールを返そうとするはずです。しかし、あなたの股関節は硬い。開かない。その為、足が十分にでない。結果ボールに追いつけない。もしくは股関節が硬く開かないあなたは、足を出す代わりに腰を曲げ、軸が曲がった状態での返球になる。結果、コントロールが難しい。ましてや、このような身体の使い方を続けると、腰や膝等を痛める可能性すらある。これも全て、股関節が開かない=関節可動域が狭いことが原因です。ジョコビッチをイメージすると分かりやすいと思いますが、トップスピードでボールに向かって走りながらも、股がコートに触れるくらい開脚ができる。その為、軸を崩すことなく返球できる。軸が真っすぐだから目線も変わりずらく、ラケットコントロールができる。そして、次の動きにもスムーズに繋がりやすく、怪我のリスクも少ない。股関節が硬い/硬くないだけでこれだけの違いがあります。

 私の大好きなフェデラーのバックハンドストロークをイメージしてみてください。フェデラーのバックハンドストロークのテイクバック時、彼の右肩はあごに下にあります(もちろん毎回ではありませんが)。是非ラケットを持って、片手バックハンドストロークで右肩をあごの下に位置させてみてください。中々ここまでテイクバックをしている選手は少ないと思います。もしくは、単純に肩をあごの下に位置できない人も多いと思います。これを可能にする要因の一つは、肩甲骨の関節可動域が広いという事。肩甲骨の動きで、背骨から離れる・背骨に寄る、という動きがあります。テイクバック時には、肩甲骨が背骨から離れ、フォロースルー時には、左右の肩甲骨で背骨を挟むぐらい、肩甲骨が背骨に寄ります。この柔軟性/関節可動域があることで、しなやかで伸びのあるバックハンドストロークが生まれる。フェデラーの肩甲骨可動域だからこそ、ベースラインから、ありえない角度のアングルショットが打てるのだと、私は解釈しています。フェデラーのようなバックハンドを打ちたい!!その為に、背中や肩の筋力トレーニングを始める。もちろん必要なことかもしれませんが、そもそもそれを可能とする肩甲骨の関節可動域がありますか?!もしなければ、始めるのは筋力トレーニングではなく、ストレッチであり、関節可動域の向上です。

 ご注意ください。ここでは主に筋肉や関節の要因を主に話を進めましたが、関節可動域が狭い理由に、怪我の場合もあります。その場合、無理にストレッチを行い、関節可動域を向上させようとすると、怪我の悪化に繋がる可能性があります。特に、ストレッチを行う際痛みを伴う場合は、ストレッチではなく、まずはドクターの診察や専門家に相談してください。