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2019.02.07

【S.A.T.C】力を抜く極意

 私事ですが、時々ゴルフをします。下手くそですが・・。下手なりにボールを飛ばそうとするので、どうしても力む。しかし力むと逆にボールは飛ばない。打ち続けて、疲れてくると、逆に力が入らずボールが飛ぶ。如何に力を入れると、物理的に逆に力が入らない。テニスでも全く同じ。力んでプラスになることが何もない。分かっているが、どうしても力が入ってしまう。それが力みである。

 昔、ピートサンプラスがプレー中に舌を出していた。当時は見栄えとして良くないとの事で、批判された。しかし、舌を出せるという事は、それだけ力んでいない。スポーツ競技で、力が入りすぎ、歯がボロボロになってしまう事も。そういえば、マイケルジョーダンがダンクする時、下を出していたことを思い出す。一流のアスリートにはこのような共通点もあるものです。

 今、最近チェロを始めた人が来ている。太鼓を始めた人もケアをさせていただいており、チェロの人は首。太鼓の人は左手の親指付近を痛めている。話を聞き、ケアを進める中で、二人とも力を入れすぎによる痛みと評価している。それぞれの先生からやはり「力を抜くように」と言われているらしい。分かっていても、チェロ・太鼓と練習段階であるお二人は、どうしても力んでしまう。当然良いパフォーマンスは出来ないし、それどころか痛みなどの症状を出してしまう。

 ちょっと難しい話だが、筋肉の細胞が筋繊維を形成し、その筋繊維が収縮する事によって、力が発揮される。

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 上の写真は、左がリラックスしている状態。右は力を入れている状態を表している。簡単に言うと、力を入れるという動作は筋繊維が縮む。逆に力を抜くという事は、筋肉が伸びる。よって、ストレッチは力を抜いて、筋肉を伸ばすという具合だ。力を入れすぎた場合は、身体が縮こまるといって良いだろう。テニスのストロークで言えば、打点後にヘッドを前にしなやかに振り抜きたいのだが、力めば筋肉が縮む=ヘッドがうまく振り抜けない。ゴルフもそう。

 テニスだけでなく、一流のアスリートの動きを見ると、皆しなやか。そう見える理由は、余計な力が入っていないことに尽きる。しかしそんなことは、わざわざ言わなくても、皆経験上分かっていることだろう。しかし、分かっていながら、筋肉の収縮とリラックスのバランスを、各々の競技中にすることはとてつもなく難しい。これは、文字通り何回も何回も反復練習を行うことで培われる”感覚”に他ならならない。

 アスレティックトレーナーとして、日々怪我のケアや改善に向き合っているが、症状や怪我の根本が力みすぎによるものであれば、それらを改善しない限り、怪我・症状の根本改善ができないことになる。怪我や症状がある場合、基本安静が必要となるが、根本的に改善するとなると、各々の競技で力を抜く極意を取得する必要がある。要は多かれ少なかれ、たくさん練習しなければならない。安静とたくさんの練習。まさに反比例の要素だが、アスリートには求められること。

 個人的に小学校5年生からテニスやってるけど、まだ力の抜き方わからない・・・。これはセンスか・・・?!悲しい現実・・・。